「フジテレビの正体」を読んだ感想
旧態依然の日本社会と戦い続ける男
過去に堀江氏は「インターネットがテレビや新聞を殺していく」という発言をして波紋が起きた。もちろんテレビはまだ死んではいないが、ここ数年でいきなりテレビ・ラジオ・新聞が「オールドメディア」と言われるようになったし、テレビのニュースでもこの言葉がよく使われるようになった。
本当の意味で「フジテレビの正体」を知ろうと思ったらホリエモンと、元フジアナウンサー・長谷川豊の対談動画(youtube)を見た方がいいだろう。
僕はこの本で指摘されている問題はフジテレビやメディアだけではなく、日本社会全体の問題と感じた。
日本社会は人権意識が希薄だ。日本社会では保守的な考えが優位にあると、僕自身45年ほど生きてきてそう思う。だから自民党も保守政党を名乗っているのだろう。東京都知事の小池百合子も保守層の人たちに気を使わざるを得ない。で、保守というのは伝統や秩序を重んじるので、個人の人権意識が低いのだ。
あと、今の若者達(またはテレビをよく見てきた世代)も最近めっきりテレビを見なくなったこともあり、意外とこのフジテレビ問題が脚光を浴びていない気もする。
懐かしいあの頃の「堀江本」を読んでいる気持ちになる。なので、内容は見覚えのあるものがほとんどで、新鮮味が無い。
「中居氏の問題が発覚して、フジテレビが大変なこのタイミングにホリエモンがフジテレビに関する本を出したらきっと売れるだろう」という思惑を強く感じる。
正直、ホリエモンチャンネルの動画を追った方がより濃厚な情報収集ができるだろう。先述の長谷川氏との対談動画の他に、NewsPicksも「ホリエワン」という番組があるのでフジテレビ関係の人を呼んで対談動画を出している。
割と新しい情報が掲載されているのが「7章 地方ラジオ局経営から見るフジテレビ再生」以降がそれなりに面白かった。やっぱりホリエモンは事業家なのだ。近畿大学の卒業生へのスピーチで「未来を恐れず、過去に執着せず、今を生きろ」と言った彼自身が、こんな過去をなぞった本を出すのはつまらない。やっぱり彼には今を語って欲しい。買収とか企業再生の話は本当に面白くて、ワクワクする。